私は常に中の上程度の成績でした。母は私が小学生の頃から「勉強しろ」と強制するようになりました。幼少期は遊んでくれることもなく放っておかれて、次はいきなり四六時中「勉強しろ」でした。勉強のやり方がよくわからず、大抵やってるフリをしていました。テストで70点台を取ると母は烈火の如く怒るので、学校の焼却炉に捨てて帰っていました。80点台ならぶつぶつ文句を言われる程度で済みました。
4年生の誕生日の日、母は朝から「勉強しなさい」と言い続けました。私が「誕生日プレゼントは?」と聞くと、「そんなのはない!参考書しか買わない!!」と怒鳴られました。あまりに悲しくてトイレで「今日はわたしの誕生日なのに」と泣きました。
中学に上がるともっと酷くなりました。定期テストのたびに順位が出ました。その順位でよく怒られました。部活を引退した後は、友達と遊びに行くことを禁止されました。部屋で勉強してろ、と言うのです。友達に「母が勉強しろというので遊びに行けない」と毎回断っていたら、そのうち誘われなくなりました。
私はもう母とのやりとりに疲れ果て、自分の部屋で自分流の要領の悪い勉強をダラダラとやったり、勉強をやるふりをしたりしていました。塾にも行きましたが、よく抜け出して喫茶店などで漫画を読んで時間潰しをしたりしていました。テストでカンニングしたりもしました。
ある時、母は「○○高校(県下1位の進学校)か△△高校(2位の高校)しか許さないから!!」と怒鳴ってきたことがありました。「わたしの学力じゃ無理だよ」と言うと,母は「そうじゃなきゃ許さない!」と言って私を蹴りました。全くお手上げ状態でした。(狂ってるとしか思えない)と思いました。
母に対しては(お前の遺伝子を半分受け継いでるんだから無理に決まってる。そんなこともわからないくらいの馬鹿か)と内心毒づいていました。
母に高い学歴などありません。田舎の高卒で洋裁学校を出てOLを数年やった、そんな人です。
父は一応高学歴の人でした。もしかしたら父の学力が遺伝しているかもしれない、とでも期待してたんでしょうか。でも残念ながらそんなことはありませんでした。
高校受験では、公立の私が住む学区の当時上から3番目の高校に受かりました。偏差値が60に届くか届かないかくらいのレベルでした。部活の友達から「あんなにガリ勉してたのにそこなの?もっと上に行くのかと思ったよ」とバカにされて傷つきました。
高校に入ったら,母は何故か勉強のことを何も言わなくなりました。その途端わたしは一切勉強をしなくなりました。高校ではおそらく底辺をさまよっていたはずです。物理で0点を取ったこともあります。
母からの「勉強しろ」の言葉は、わたしに勉強とは無理矢理強制される嫌なものとして刻み込まれました。