八方塞がり日記 (50代OL 鬱治療中 それでも起業したい)

50代女性。大卒から今まで企業内デザイナーとして正社員で働き続けてきて、仕事がアイデンティティとなってしまいました。思えばずっと抑鬱状態でしたが、この度晴れて鬱病と診断されました。幼少期から結婚して家を出るまで母との関係で疲弊し、インナーチャイルドを抱えながら生きています。

会社のシステムがハッキングされた

なんと、年末に会社のシステムがウイルスに感染したようで、全てが文字化けしていると全社メールが届きました。その後、会社のWi-Fiを使っただけでPCがウイルスに感染するケースも現れ、最終的には自宅でもPCを立ち上げるな、というお達しが出されました。

最初は、(今までに積み重ねたデータの数々が復旧できなかったら、一体どうなっちゃうの!!)とゾッとしましたが、しばらくすると、(火事で焼けたと思えば、ゼロからスタートすればいいか)とわりと楽観的に考えられるようになってきました。

 

困ったのは、年末年始にPCを使えないこと。これは困りました。なぜなら、会社のPCを完全に私物化しているので、Sighの内容も会社PCの中にいるからなのです。PC買わなきゃなぁ、とつくづく思いました。。。ただ、グラフィックソフトが常に最新版の会社PCが使いやすいことこの上ないのです。年末年始のお休み中にSighの仕事をどんどん進めるつもりだったので、ちょっと出鼻をくじかれてしまいました。とりあえず、アナログ作業でできることを進めておきました。

 

年始に出社して、セキュリティソフトのインストールをして、やっとPCを立ち上げることができました。

 

ランチの時に聞いた話では、チリのハッカーによる侵入なんだそうです。復旧には、そのハッカーに言い値(おそらく何十億円)を払って全復旧をしてもらうか、それ専用の業者に必要なデータ一個数万で取り出してもらう、というやり方しかないんだそうです。おそらくハッカーに支払うということはなさそうで、各部署で特別に大事な数個のデータをお金をかけて復旧し、それ以外はもう戻らない、ということになるようです。

 

元々大変アナログな世界の鞄業界です。ディストリビューションや倉庫はおそらく大変な事態でしょうが、デザイン部においては、昔のやり方に戻せばやっていけるよね、という比較的のんびりした空気が流れています。昔は、仕様書も手書きでしたし、コピーをサプライヤーさんに手渡ししていたものです。最近すっかりデジタル化して、私も全てシステム上で作業していたので、色々なデータがあまり残ってませんが、意外と他のみんなはデスクトップにしっかり残してあって、驚きました。なんだかんだ言って、若い子の方が慎重でしっかりしてるなーーとまたまた感心するばかりの頼りないお局の私です。

 

ボスは、「僕は自分の会社は全部アナログにプリントアウトしてファイリングしてるので、それが間違ってなかった、と今回わかった」と言ってご満悦の表情でした。なるほど。。。私もSighに関するデータは全てプリントアウトしてファイリングしておこうと思います。いろいろ勉強になります。

 

そんなわけで、長い会社員人生で、また珍しい初めての出来事に遭遇してしまいました。デジタル化の不安定さを突きつけられた出来事でした。アナログとデジタル半々くらいが安全なのかもしれません。

 

 

平和な正月

今年の正月は平和でした。去年は恐ろしく暗い正月でしたので、この平和が信じられないくらいです。去年は、仕事における大きな不安と、家のローンや父の介護問題など生活面の不安が津波のように押し寄せてきて、溺れてもがいてるような状態で生きていました。年明けにメンタルクリニックに行き、薬をもらって徐々に回復していきました。そして1年かけて今の状態まで落ち着くことができました。

 

今年の正月も特にどこにも行かず、夫の実家に入り浸りでした。不思議なもので、症状が和らぐにつれて、義母の言動にも寛容になり、いちいち引っかかることがなくなりました。今まではなんてことない一言にもそこはかとない悪意を感じてしまったりしていたのですが、最近はそういうことはなく、従って関係も良好です。

 

息子と夫は義実家に泊まり、私は猫にご飯をあげるという名目で毎日自宅に帰っていました。自宅では独立の仕事を整理して、今年はどう進めるかを検討したり、3行くらいで表現できるブランドコンセプトを考えたり、新しいデザインについて考案したりしていました。

 

とにかく、前を向いて上を向いて歩んでいる、という感じがあります。

 

鬱ではない人達は日々こんなふうに過ごしていたんですね。こんなに軽い気持ちでいられたことが過去にどれだけあったか。。。たいてい重〜い気分を引きずって生きていました。

 

そんな訳で今年はいままでにない清々しい新年を迎えることができました。来年もこうであってほしいものです。

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新年のご馳走は炬燵で。

来年はギアチェンジします

今年はメンタルの起伏に翻弄されながら、独立を決意して四苦八苦しながらも徐々に進めることができました。

さあ、これからです。いつローンチするかはもう決めています。2025年S/Sです。会社の仕事の方も2024年A/Wは終盤に差し掛かってきて、来月には2025年S/Sのkickoffがあります。そうです、とうとう会社のスケジュールと被ってしまいます。会社の仕事の合間に進めているので、本当に遅い歩みで進んでいる今ですが、もう悠長なことは言ってられない状況になってきました。

1人で判断するのはことの他時間がかかりました。気付くと「本当にこのまま進めていいのか?もっと意外性のある型展開がいいのでは?」など、サンプルを眺めながら固まっている時間が長いです。ストレングスファインダーで最上至高が一位の私。もっと良くを追いかけていつまでも終われないタチが、スピード感のある動きの邪魔をしてきます。いかんいかん…80%くらいで手放して次に行かねば、です。

新たなメーカーさん開拓にも意外と時間がかかってます。お願いするなら直接お会いした時に、と思っていると、なかなかタイミングが合いません。昨日は1社、カゴ系に強いメーカーさんに独立のことを打ち明けてご協力いただけますか?とお願いしたところ、快く応じてくださって、「声かけていただいて嬉しいです」と言っていただけました。う、嬉しい…😭 

 

とにかく、来年はギアを切り替えてスピード感ある開発を行なっていきます。

ロゴのデザインにも着手しなければ。。やることを書き出して一つずつ消し込みをしていこうと思います。

 

□簡潔なブランドコンセプトを考える

□ブランドロゴ、タグ、のデザイン依頼

□ロゴの商標登録、お金を払う

□ローンチに向けた詳細なスケジュールを立てる

□展示会申し込み

□オリジナルメタルの依頼

□1stの修正依頼

□型、色展開依頼

□他のシリーズの依頼

□サンプルが揃ったらHPの依頼、

 

以下メモです。

 

◇ターゲット:

仕事をする女性、男性

センスがある人

オーセンティックな価値を大事にするが、トレンドも少し取り入れたい人

長く使える良いものを使いたい、でも古臭くない新鮮なデザインを好む人

 

◇コンセプト

現代人は小さなため息と共に生きている。そんな日々を少し軽やかにするデザインを提案します。

 

同じ意味でもっと素敵な言葉ないかな…

 

 

薬を減らしていくことになりました。

先日は受診日でした。

先生はまず「どうですか?最近」と聞き、私は「元気です」と答えました。「調子悪くなる前に完全に戻った感じ?」と更に聞かれたので「思えばずっと調子が悪かったのでいつを基準にしていいかわからないけど、少なくとも受診する前よりは元気になったし、その前よりも今の方が気分は晴れてます。今までのどんより気分と比べるとハッピーと言っていいくらい」と答えました。

先生は、「じゃあ一応聞くけど、ちょっとハイになっていろいろチャレンジして収集がつかなくなったり、人が喋ってるのに割り込んで喋っちゃったり、そういうことある?」と聞いてきました。「そういうのはないです。」と答えると、「そんな雰囲気だよね。よし、じゃあ、夜の薬を減らしていきましょう」とおっしゃいました。私が慌てて「おそらく元気なのは薬のおかげだと思うので、減らすのはちょっと怖いですが」というと、「朝の薬はそのまま続けるよ。夜の薬は安定剤と眠剤だから、減らしていこう。もし眠れなくなったら戻そうね」と言ってくださいました。

私の鬱は受診から1年で一段階回復に近付きました。それまでの長い苦しみを考えると、合う治療と出会えれば、もっと若いうちに解放されたのかもしれない、なんて思いがわいてこなくもないですが、これも私の運命と受け入れるしかないです。今が苦しくないので、もはや若い頃の苦しみはもう手放してしまった方が良さそう。とは言え、青春時代がもったいなかったなぁ…と自分の暗い青春を思い返してしまいました。過去を悔やんでも仕方がないですが、簡単に割り切れません。。

 

そうして、夜の薬を半分にして4〜5日たった今ですが、やはり眠りが浅くなりました。夜中にトイレに起きたり、猫がお腹の上に乗っかってきてそのまましばらく眠れなかったり、変なゆめを見て起きたり、と深い睡眠が取れない感じです。しばらく我慢してみて、辛かったら元に戻そうと思ってます。昼間の精神状態に影響がないのと、夜中ネガティブ思考の洪水に襲われることがないので、その点はOKです。

 

楽になったのは薬のおかげと信じているので、プラセボ効果も大いにあると思います。だからやめるといわれると怖い。その辺も先生はよくよく理解して下さってるみたいです。

2回目のサンプルがアップした!

私のブランドSighの2つ目と3つ目のサンプルが上がってきました。先日会社の仕事のサンプル依頼の時に、ご協力いただいてる縫製メーカーさんから、「上がりましたよ。ご自宅に送っておきます」と耳打ちされていたので心待ちにしていました。サンプルは、ナイロンタフタのバックパックとレザーのワンショルダーを依頼してました。ナイロンタフタのバックパックはなんとなかなか良い出来ではありませんか!多少修正点はありますが、概ね良い感じです。これは商品になり得ます。レザーの方は、形はまあまあですが、革が非常に良くないので、革を探し直し、その上でメーカーさんはそのままでいくか変更するか、決める必要がありそうです。

 

帰宅して、買い物を冷蔵庫に入れることもせず、サンプルのアンコ(形を綺麗に出すために入れる紙の塊)を入れたり抜いたり、背負ってみたり、しばらくサンプルにつきっきりになりました。

 

デザインにおいて、個人的な思い入れがありすぎると碌なことにならないので、ある程度で仕舞いました。

でも1つ目のサンプルをお蔵入りにしてしまい、まだなにもない状態から、一つでも先に進めそうなサンプルをつくることができたことで、ようやく安心感もでてきました。

 

とりあえずこの日はご機嫌で過ごしました。

まだまだやることは山積です。一歩一歩進めたいと思います♪

 

本業が大繁忙期

今シーズンは本業の方がとても調子が良いです。ボスやMD、本国からも良いフィードバックをもらっていて、ここ数年では珍しく私のいくつかのデザインに対してMDが売れると見込んで色数も型数もたくさん予定しています。しかも、ボツがなく、持ち分がたくさんあり、とてもとても忙しい状況です。

それもこれも、去年の今頃、私を年齢差別し私のデザインをほとんどボツにした例のMDのマネージャーが、企画から発注のチームに移動したおかげだと私は信じています。トップでこうも待遇が違うものかと実感中です。こんなことあっていいんでしょうか??酷い話しです。私の鬱のきっかけをつくっておきながら、本人はそんなこと知らずにのほほんとしてるなんて…。

もっと恨み節を言いたいところですが、今はとにかく忙しくやりがいを感じながら仕事をしているので、一旦横に置いておくことにします。

 

独立の方を進めたいけれども、本業で食べている以上、手を抜くわけにはいかないので、締め切りまでは本業に完全コミットです。それがなんとも楽しい今日この頃です。いつもはそっけないボスも、かなり真剣に私のデザインに向き合ってくれてますし、必要とされていることを実感できてやりがいを感じてます。

去年の今頃は真逆でした。私はいなくていいと会社から言われていると感じてこの上なく肩身の狭い気持ちで仕事をしていました。そうして精神を病みました。

でもそのおかげで独立の決意を固めることができ、独立の方のデザインを暇さえあれば考えていることで、本業のデザイン出しにも大きく影響している気がします。デザイン出しはエンジンがかかるまでに時間がかかるので、二つの仕事を同時並行でやることで常にエンジンがかかりっぱなしの状態でいられて、急なデザインの依頼にも温まるのを待つことなくすぐに対応できるのです。

そんな話は副業の本やYouTubeで聞いた気がしますが、まさにその相乗効果を実感してます。

 

とはいえ、独立の方が完全ストップしてしまっているので、私にとってはよい状況ではないのは事実ですが、本業でズタズタに引き裂かれた自信をまた取り戻しているのは本業にもとても良い影響があるのではないかと思います。

 

そんなわけで、今ヘロヘロに疲れていますが、週末も頑張って来週の締切までに決着をつけたいと思います。

 

 

仲間と忘年会をした

友達の少ない私ですが、2社目の同期の仲間5人はもう25年来の付き合いです。今やみんなそれぞれ違う職場で働いていて、会うのは年2〜3回程度ですが、気のおけない間柄です。

先日はちょっと早めの忘年会をしました。神楽坂のもつ鍋やで美味しいもつ鍋をたらふく食べ、おしゃべりに花を咲かせました。その際に私は鬱病のことを話してみました。ちょうど去年の今頃が辛さのピークだったこと、いろいろあって今は精神状態も安定し仕事も順調であるということ。みんな驚いてました。ちょうど去年の今頃も同じように早めの忘年会をやっていて、その時は辛くて苦しい真っ只中でしたが、みんなと飲み食いして少〜しだけ気分転換できたのでした。まだ心療内科に行くことすら思いついてない頃でした。

 

みんなにもブランド名を公表し、独立の仕事の進み具合を報告しました。独立の方に関しては、みんな本心では半信半疑だと思いますが、応援してくれています。

 

2件目に行って、帰る途中で同じ方向の友達と3件目にも行き、気持ちよく酔って帰宅しました。

 

持つべきものは友人だなーとつくづく思った夕べでした。